完璧な相棒の裏切り
2024-03-26


□好事魔多し

 「好事魔多し」という諺があるが、大リーガー大谷翔平選手に出来した今回の椿事ほどその通りのことはなかったであろう。
 1000億円の10年契約をもって名門ドジャースに迎えられた大谷選手は、新婚の夫人を伴い晴れ晴れと韓国での大リーグ開幕戦に臨んだが、その開幕戦直後に、公私にわたって彼を支えていた筈の水原一平通訳が、違法なスポーツ賭博に関与していたとしてドジャースから突然解雇され、世間を唖然とさせた。
 水原元通訳の言説が、大谷選手に賭博の借金約7億円を肩代わり送金してもらったから、大谷選手は本件を一切知らなかったへと、一転したこともあり、メディアには、同選手の賭博への関与を巡って推測と憶測があふれ、球界最大のスキャンダルにも発展しそうであった。
 今日、大谷選手の記者会見があり、初めて本人の口から、元通訳の賭博スキャンダルも送金のことも全く知らされておらず騙されていた、との次第が語られた。
 水原元通訳は、単なる通訳の枠を超えて、大谷選手の活躍に欠くことのできない完璧な相棒とみられていただけに、この裏切りは、選手本人のみならず多くのファンに衝撃を与えた。今回の記者会見と今後の司直の解明により、このスーパースターが再び心置きなく野球に専念できることを願う。
 それにしても、実に恐ろしきは、元通訳に憑りついたギャンブルの魔力である。

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