ボッシュ改めボス
2020-01-22


□「快楽の園」-ボスが描いた天国と地獄(神原正明 2012)

 近代西洋の地獄絵、幻想絵画の原点ともいえる「快楽の園」を中心に、ヒエロニムス・ボス(昔はボッシュと表記されていた)の作品を図象学的に読み解いた本。
 ボスの空想的地獄絵は、この後、ブリューゲルなどに引き継がれ、現代のシュールレアリズムにも繋がるのであるが、もともとは、聖書の教えを広める祭壇画として、聖人の活躍をメインに描いていたものが、後世になるに従い、化け物じみた悪魔の絵画的な魅力が勝り、聖人の姿は、画面の中でどんどん小さくなっていったという分析が可笑しかった。
 そうなのだ、デビルマンは魅力的なのだ。

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