UDタクシー
2019-12-22


□難しい問題

 国から補助金が出ることもあって、五輪を前に、急速に普及してきたトヨタご自慢のユニバーサルデザインのタクシー(UDタクシー)だが、車いす乗車拒否が問題となっている。すでに、政府からの要請で、車いすを乗せやすいように車両が改善された筈なのだが、事態は変わっていないようだ。
 僕は、偶然にも、ある病院の前で車いす利用者がUDタクシーに乗る場を目撃したが、運転手と病院のスタッフの2人で、あれこれ試行錯誤しながらたっぷりと10分以上かかっていた。ワンボックスタイプの介護車では、後部ゲートを開けて、車いすを機械仕掛けで車内に運び入れるのだが、UDタクシーの場合、側面のドアから踏み板をかけて車いすで乗り込む。最近増えている電動車いすは、重くてかさばるので、この乗り入れと固定に非常に苦労していた。
 病院スタッフの助けがあっても手間取るのだから、高齢化している運転手一人では、相当難儀なことになるであろう。時間で稼ぐ運転手が、できれば車いすを避けたくなるのを一概に責めることはできない。製造元のトヨタのみならず、車いす利用者、タクシー運転手、車いすメーカーの周知を集めて、抜本的に車を見直し、障害の有無や能力差などを問わずに利用しやすい、文字通りのUDタクシーにして欲しい。


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             東京新聞12月22日


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