□図説 鉄腕アトム(森 晴路 2003)
日本SF漫画界の神にしてアニメ(Japanimation)の生みの親、手塚治虫の代表作であり、今なお虚実のロボット開発に多大な影響を及ぼし続ける不滅のキャラクター、鉄腕アトムを、主に雑誌「少年」連載時のマンガを引用しながら解説したアトム研究書。
資料としては、鉄腕アトム全話の解説が収録されてる点が貴重であり、僕は、ここで初めて、横山光輝が手塚治虫を手伝っていたことを知った。「少年」で鉄人28号の連載を始めたばかりの横山光輝が、同じ雑誌の看板マンガ「鉄腕アトム」の「美土路沼事件」というエピソードを手伝っているのだ。
以前から石ノ森章太郎などトキワ荘の仲間が手塚治虫をアシストしていたことは有名だったが、アトム派と鉄人派に分かれるほど当時のロボットマンガの人気を二分した両巨匠が協力していたとは、とても心温まる事実である。
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